尺八

​現在世界的にも日本の代表的な笛の音色といえば尺八だろうが、大昔日本に伝来してきたものはインドからの縦笛と言われている。しかし、数百年のうち島国の日本で孤独に進化していく尺八は、一時期「普化宗」(ふけしゅう)という仏教の宗派のみに修行のものとして政府によって許され、長い間一般人の耳や目からは姿を消す。

普化宗の門徒に洗練されたのは現代に伝わる日本固有の「尺八」であるが、楽器の構造も音楽としてのジェヌルもこうして他の楽器に比べて特別な歴史や環境で発展してきたわけである。江戸や明治時代にやっと一般的に他の楽器との合奏が行われるようになる。よって、今でも日本の古典音楽では、尺八に関しては「本曲」という尺八独自のものもあれば、合奏曲のものがあって、これらのジェヌルの分類は尺八の歴史をそのまま語るものである。

典型的な日本の尺八は、一本の竹を根元のところで一尺八寸とり、筒の中を掘って整えて、穴を表に四つ、裏に一つ開けて、簡単な歌口を切り込むだけで楽器ができる、極めて単純な作りを持ちます。現代的なものには調律がより精密になる様な工夫や音の響きを強めるための工夫を施されるが、原型のものの設計は昔とはほどんと変わらない。指穴の数も少なくて、単純な楽器だが、多彩な音色や表現の仕方を発揮するのに吹く技術が難しくて、例えば「首振り三年」といういわれがあるが、「首振り」といって、頭を動かすことにより音の上げ下げやビブラトができる技術を十分にこなすまで三年がかかると言われているぐらいだ。