草野 幸吉 について

  5歳で、カナダ・トロント市にある日経文化会館にて当時のトロント諏訪太鼓に参加し、和太鼓の演奏活動を始める。その後学業に集中するため一旦活動を休止するが、1996年、日系一世だった祖父の死去をきっかけにトロント仏教会へ通う中、同仏教会で新たに始まろうとしていた和太鼓チーム「一心太鼓」と出会い、演奏活動を再開する。一心太鼓の指導者永田清氏とともにカナダ初のプロ和太鼓グループ「永田社中」を立ち上げ、その後約20年間にわたり、北米ツアーを通じてあらゆる演奏活動に参加。様々な和太鼓の奏法に加え日本の管楽器を得意とし、社中の主力奏者として活躍する。

  2012年、独立活動を開始する。独立により、日本の伝統音楽への研究を極め、また国際的に認められた奏者と共演するなど、活躍が多方面に及び始める。ソロイストとしての共演の例としては、2016年の岡谷世界太鼓一人打ちコンクール優勝者久高徹也氏および嶋本竜氏との公演、続く2017年の久高、嶋本両氏および柳瀬和重氏との公演がある。また教育活動として、日本、カナダ両国における大人および子供を対象としたワークショップ、和太鼓チームのコーチング、個別指導など、和太鼓と管楽器の両分野で実施している。

  独立後のカナダでの共演活動には、カナダ・モントリオール市にて日本舞踊をリードする安原嘉代氏率いる「こまちモンレアル」、「おたくとん」アニメ・コンベンションや国際リズム・フェスティバルなど、それぞれにおけるゲスト出演がある。また、2015年1月には在カナダ日本国大使館にて、オタワ市在住のプロ津軽三味線奏者板橋僚子氏とともに、邦楽演奏会「にっぽん旅情」で演奏を披露した。

 

  2017年、モントリオールの安原嘉代氏プロデュースによる舞台作品「阿国」の音楽スコアを委託される。2018年、これまでに培った技術や経験を基盤とし、独自の作品をまとめ、将来の舞台作品やアルバムに向けての創作活動を行うことを目的に、「なえ」プロジェクトを発進した。「なえ」プロジェクトは、2018年および2019年にトロント・アーツ・カウンシル(市)オンタリオ・アーツ・カウンシル(州)カナダ・カウンシル(国)の各機関にその活動を認められ、助成金を授与される。2019年、カナダ・カウンシルの支援により、伝統芸能で知られる加藤木朗、能楽森田流笛方栗林祐輔両氏の元で指導を受ける。

2019年、アーツ・カウンシルの助成金をもって、「苗道場」を設立する。「なえ」プロジェクトの作曲および録音の拠点として解説された「苗道場」(NAE Studio) は、日本の音楽の教育やお稽古の場としても活躍中。

 

  個人レッスンや団体ワークショップのほか、作曲、共演活動、和太鼓チームのコンサルティングなど、さまざまな分野で積極的に活躍中。現在は、トロント日経文化会館にて新規結成された「響和太皷」のアドバイザーを務めるほか、トロント市内ハーバーフロント近くに「なえ」プロジェクトの専用スタジオを開き、主に新曲の創作と教育活動に集中的に取り組んでいる。